結論

Frax プロトコルを視覚化するための最終的な考えと機能的な方法

Frax は Uniswap と AMM の案を用いて、これまでにない新しいハイブリッドのステーブルコ イン設計を構築しています。Uniswap プールでは、資産 A と B の比率は、積関数が一定のた め、比例している必要があります。LP トークンはプール+手数料に対する比例請求なので、 通常、価値が増加するか(手数料が変動損失よりも高い場合)、価値が失われます(変動損 失が手数料よりも大きい場合)。LP トークンは、プール上のパッシブクレームです。

Frax はその案を採用し、それを裏返して独自のステーブルコインを設計しています。LP トークンはステーブルコインの FRAX です。これは安定化の目的であり、保証金率で 1 ドル 相当の担保とガバナンス(FXS)トークン用に常にミント/償還可能です。2 つの資産(担保 と FXS)の比率は、ステーブルコイン価格を基にして動的に変化しています。ステーブルコイ ン価格が下がると、FRAX への信頼を取り戻すため、当プロトコルは担保を支持し、FXS トー クンが少なくなるように比率を傾けます。当プロトコルがこの「再担保スワップ」用にミン トした割引 FXS の新しい比率で担保をプールに入れたい人々には、アービトラージ機会が発 生します。これにより、当プロトコルは新しくてさらに高い保証金率に再担保化されます。

FRAX が$1 を超えている場合、プロトコルは FXS トークンに対する保証金率に投げ銭して、 より多くの FRAX 供給がアルゴリズム的に安定していることに対する市場の信頼を測定しま す。FRAX がアルゴリズム的になるにつれ、等しい価値の超過担保になるように、FXS トーク ンをコールしてバーンできる買い戻し機能を介して、誰でも超過担保を FXS 保有者に戻すこ とができます。「買戻しスワップ」機能は、システム内に超過手数料/担保/価値があるとき はいつでも、常にガバナンストークンに生じる価値を保持します。

この「Frax ダンス」は常に起こっており、AMM のゲーム理論を使って担保のさまざまな比 率をテストし、アービトラージスワップを介して再担保化にインセンティブを提供して、買 戻しスワップを介して FXS 保有者に超過価値を再分配します。プロトコルは、ジェネシスブ ロックでは 100%の保証金率で開始され、純粋にアルゴリズムに到達する場合と到達しない 場合があります。斬新な洞察では、市場の力自体を使用し、独自のシニョリッジトークンで アルゴリズム的に安定化できるステーブルコインの量を確認し、法定コインのように$1 前後 のタイトなバンドを維持することです。Basis、ESD、シニョリッジシェアといった純粋なア ルゴリズム/リベース設計では、価格が$1 前後で+ -40%も大幅に変動し、安定するのに数日/ 週かけてから次のサイクルに移ります。これは逆効果で、市場が実際に 0%の担保を持つス テーブルコインを望んでいる/必要としていると仮定しています。Frax には、このような仮 定はありません。代わりに市場の好みを測定し、FRAX 価格がわずかに上昇/低下したときに 定期的に比率の小さな違いをテストし、$1 周辺でしっかりとステーブルコインを保持してい る実際の保証金率を見つけます。Frax は AMM のコンセプトを使用し、Uniswap がトレー ディングプールを正しい価格に保つのと同じくらい速い価格回復で、リアルタイムのフラクショナル・アルゴリズミック・ステーブルコインを作成しています。このシステムがさらに 効率的になり、システム速度が上がるにつれ、担保プールにはステーブルコインの代わりに、 ETH やラップド BTC のような価格の変動しやすい仮想通貨といった他の資産も含めることが できます。変動しやすい資産の価格が上がると、ユーザーは買戻し機能で超過分の価値を FX S 保有者に配布します。不安定な担保価格が下がると、保証金率を目標に保つために、割引 された FXS により多くの仮想通貨を投入する即時アービトラージの機会があります。Unisw ap の取引ペアが一定の製品機能をバランスよく保つのと同様、Frax プロトコルは FRAX が$1 になるために市場が必要とするものにバランスのとれた目標保証金率を維持します。

上記例は「担保」と「FXS」をプロトコル内の 2 つの資産として使用しています。しかし現 実的には、Frax は Balancer と同様、担保の複数プールおよび重みを持つ複数のアルゴリズ ミックトークンのプールを持つことが可能です。当プロトコルには現在、USDC と USDT の 担保プールと、1 つのアルゴリズミックトークン、FXS があります。V2 では第二のアルゴリ ズミックトークンである、Frax Bond トークン(FXB)をリリースします。これは、金利が 付加された純粋な債務を表します。

私達は、Frax のフラクショナル・アルゴリズミック設計がステーブルコインのパラダイムシ フトであると信じています。迅速でリアルタイムのバランス調整を行い、アルゴリズミック でガバナンスが最小であり、極めてレジリエントな設計です。私たちは、全ての仮想通貨コ ミュニティが受け入れられる管理者不要のステーブルコインを作成するためのアルゴリズ ミックな金融政策を実証することで、Frax プロトコルがビットコインの「ハードマネー」物 語の引き立て役になれると強く信じています

最終更新